オクトパストラベラー
ゲームの歴史を紐解けば、辿り着きたるはドット絵でしょう。 その究極進化系。
少年少女の僕たちが、あの日あの時夢見た「2Dグラフィック」がここにあります。
ゲーム開始の第一声は「美しい...」、もうこの一言に尽きます。
至高のメインテーマと共に、8人の旅人がフィールドを渡り歩く。
降り注ぐ太陽の光、水の煌めき、聖火の幻想的な揺らめき、
雪原からは凍てつく寒さが、砂漠からは灼熱の暑さが、画面を飛び越え伝わる様です。
FF7から端を発する3D技術の飛躍的進化は、ゲーマーならば誰しもが知る所ですね。
しかし、本作に触れることで、改めて2Dの可能性に気付かされました。
物語を紡ぐは8人の主人公。 それぞれにメインジョブが設けられています。
サブジョブを付け替えることで、育成の幅がグッと広がる。
キャラとジョブの組み合わせごとに固有のドット絵が存在、単純計算で8×8=64。
更には、ストーリーのイベントで一瞬着るだけの衣装にまで専用のドットがある。
とにかく凄まじい作り込みです(今後何度も口にすると思います)、ええ。
イチオシはトレサの狩人衣装、なにあれ可愛すぎ。
ハンイットに教わりながら、あの被り物をこしらえたのでしょうか。 エモ過ぎ。
目的達成の為の手助けはする、しかし突っ込み過ぎた詮索は決してしない。
ロールが異なる者達ゆえに、主義主張が必ずしも一致するわけではありません。
それでも、相手の生き方、考えを尊重し寄り添う。 この絶妙な距離感が素晴らしい。
合間合間で挟まるパーティーチャットが、物語をより一層盛り上げます。
特に「盗賊」という異質の肩書を持つテリオンと、他のメンバー達の絡みは必見。
これらのチャットのやり取りに「仲間の交流全て」が凝縮されてます。
言い換えれば、これらを見なければ8人で旅をしているという実感は皆無です。
故にこのチャットは、本作を楽しむ上でとても重要なファクターだと思うのですが、
何故だかとても見逃しやすいシステムになっています。
各キャラのメインストーリーをクリアするまでのチャットは、特に逃しやすいです。
そもそもパーティーに該当するキャラ同士が入っていないと起動しません。
主人公は固定されるので、残りのメンバーを何度も何度も変更する必要がある。
しかも時限付き、これがクセモノ。 僕はかなりじっくりとプレイしたつもりですが、
それでも取りこぼしは幾つかあると思います。 せっかくなら全部見たいよね...
全NPCにバックボーンと役割を付ける、とにかく凄まじい作り込みです。(1Boost)
主人公達のあずかり知らぬところで、実は繰り広げられている大冒険。
旅先で彼ら彼女らと再会した時の嬉しさと言ったらないです。
僕はドラゴン卵の少女アメリが好きでした。 オアウェルまで来てておじちゃん感動...
シンプル、しかしながら奥深き戦闘システム。
各キャラに決まったロールが割り当てられる序盤、
サイドジョブが解禁され、ロールの垣根を超えた活躍が可能になる中盤、
自分好みのパーティーが完成し、更なる火力を追い求める終盤、
古の力が蘇り、あらゆる状況に対応出来る最高戦力にて敵を蹂躙する決戦。
ストーリーの進行に応じてやりたいことがどんどん増え、ワクワクが加速します。
サポートアビリティが解禁されるにつれ、未知の可能性が湧き出る。 楽し過ぎる。
技の掛け声にもキャラ毎の特徴が出る、とにかく凄まじい作り込みです。(2Boost)
同じ技でも使う人物によって違った印象を受けます。 ほんと楽しい、これしかない。
「いい風吹いてる~」、「風が、来ますっ!」、「吹き飛びな」、「友なる風よ」
「いい風だね」、「風が来たな」、「立ってられるかしら?」、「風が吹いて来たな」
ロールプレイング、この言葉をそのままゲームに落とし込んだような本作。
「盗みを行うのは悪人からだけだ」という義賊プレイをするもよし、
パーティーメンバーの肉親から、目の前で貴重品を盗み出す畜生になるもよし。
「ハンイットやオフィーリアに盗賊は似合わん!」と、頭の中で妄想を膨らませ、
自ら攻略の幅を狭めてしまうのもまた一興。 これぞロールプレイ。
NPCから依頼されるサブクエスト一つとっても、攻略方法が多岐にわたる。
平和的解決も出来れば、金に物を言わせて無理くり解決することも出来る。
これほどの自由があるRPGを、少なくとも僕は知りません。
1人1人のNPCにキャラの説明を付け、戦闘ステータスを付け、アイテムを持たせと、
いったいどれだけの情報を組み込むのでしょうか。
目利きが出来ないと評される青年が、大して価値もないゴミ商品に高値を付けている。
せめてもの情けでと購入してあげると、彼は意気揚々とこう言うのです。
とにかく凄まじい作り込みです。(MAX Boost)
8人の独立したストーリーが収束し、邪悪な意思を手繰り寄せる。
伏せられた歴史、欠けていたピースが明らかになるその瞬間、
この壮大な物語の全貌を知り、思わず感嘆の声をあげてしまいました。
キャラもシステムも、ストーリーもBGM(バトル1は極み)も何から何まで一級品、
間違いなく我がゲーム史に残る珠玉の一本となりました。
2も既にswitch版(ライトは寝転びプレイが便利!)にて購入済みですが、
せっかくなら次はPSの据え置き機でじっくりとプレイしようと思います。
ソシャゲはなるべくやらない様にしてるのですが、
ここまで来たら「大陸の覇者」にも手を出しちゃおうかな...?
ともあれ、最高の物語をありがとう、8人の旅人達よ...
プレイ時間:90時間
全サブクエスト攻略済み
ウーマンコミュニケーション
会話に潜む隠語を見つけ打ち抜く。 アホな事に全力投球、アホな事にこそマジになれ。
詳しい説明は不要と言いますか、説明すべき特筆事項がないです...
一見すると単なる悪ふざけ。 しかし、それだけでは終わらない作品です。
SNS映えをしっかり意識しつつ、根幹のストーリー設定は揺るがない。
製作者の表現したかった事が十二分に伝わりましたね。
エンディング分岐が分かり辛いのがマイナス点、攻略サイトに頼ってしまいました。
この手の作品は、如何に自然な流れでプレイヤーを誘導出来るかが鍵だと思います。
直接的なヒントだとそれはそれで冷めてしまうので、難しい所ですね。
最後の最後までプレイすることで、しかとこの心に残る物はありましたよ...
プレイ時間:5時間
SILENT HILL The Short Message
情報解禁、後、即日配信。 これは良き文化、サプライズはいつ何時でも嬉しい。
かの有名なバイオハザードと対をなす、2大ホラーゲームの一角。
前々からやってみたいという思いはあったのですが、PS2&3は古の産物。
既に手元にハードも無い今、中々手を出し辛いという現状を嘆いておりました。
そんな折、突如として発表されたサイレントヒルシリーズ最新作。 しかも無料!!
『P.T.』が脳裏をよぎったので、即座にDLしました。 もう後悔はしたくねぇ...
巷ではバイオハザードは「動」、サイレントヒルは「静」の恐怖と評されますが、
実際にプレイしてみると痛感しました、実に的を射てます。
扉を開け閉めする恐怖、建物が軋む音、不安定に積んだ物が崩れる瞬間、
スマホの着信音に至るまで、あらゆる事象が恐怖、恐怖、また恐怖。
『恐怖が、心に、まとわりつく。』、キャッチコピーが見事体現されていましたね。
PS5のデュアルセンスをこれほど巧みに利用した作品、初じゃないでしょうか。
大のおじさんが、声を荒げた情けない悲鳴を何度もあげてしまいました...
ただ怖いというだけではなく、ストーリーもしっかりしてます。
プレイ時間は2時間と短いですが、密度が半端じゃあ無いです。 時間を忘れました。
このレベルの作品が無料でプレイできるという事実ね、凄いもんですよ。
近々リメイクされるという「サイレントヒル2」も、俄然楽しみになりましたね。
プレイ時間:2時間